糖尿病は現代の生活習慣病として非常に多くの方が悩んでいる病気です。
特に2型糖尿病は、遺伝的な要因に加えて、肥満や過食、高脂肪食、運動不足、ストレスなどの生活習慣が大きく影響し、高血糖が続くことで発症します。
この記事では、糖尿病とは何か、そして食事療法で最低限守るべき7つのポイントについてお話しします。
糖尿病とは?
糖尿病には1型、2型、妊娠糖尿病などの種類がありますが、特に2型糖尿病が一般的です。この病気は、体内でインスリンの働きが不十分になり、血糖値が高くなる状態が続くことが原因で発症します。主な要因として、以下が挙げられます。
• 遺伝因子:血縁の方に糖尿病患者がいる場合、発症リスクが高くなります。
• 環境因子:肥満、過食、高脂肪食、運動不足、ストレス、加齢が影響し、
インスリン分泌障害やインスリン抵抗性が引き起こされます。
これにより、血糖値が常に高い状態が続き、最終的に糖尿病へ進行します。
糖尿病のリスク:なぜ怖いのか?
糖尿病を放置すると、様々な合併症が発生します。主なものとして以下が挙げられます。
• 神経障害:末梢神経が障害を受け、手足のしびれや痛みを感じることがあります。
• 眼の障害:糖尿病網膜症により視力が低下し、最悪の場合失明に至ることもあります。
• 腎臓病:腎臓の機能が低下し、最終的には透析が必要になる可能性があります。
• 血管障害:心筋梗塞や脳梗塞など、重大な血管疾患のリスクが高まります。
糖尿病の怖さは、これらの合併症が一度発症すると、完全に治すことが難しい点にあり
ます。そのため、早期から適切な食事療法や運動が非常に重要です。
糖尿病食事療法で守るべき7つのポイント
糖尿病の食事療法は、合併症を防ぐために不可欠です。
以下は、最低限守るべき重要なポイントです。
1. 腹八分目にする。
・軽い労作(大部分が静的活動) 25~30Kcal/Kg目標体重
・普通の労作(座位中心だが通勤・家事、軽い運動を含む) 30~35Kcal/Kg目標体重
・重い労作(力仕事、活発な運動習慣がある) 35~Kcal/Kg目標体重
(日本糖尿病学会 編・著. 糖尿病治療ガイド2022-2023, 文光堂, より引用)
過剰なカロリー摂取を抑えることが重要です。
具体的には(エネルギー摂取量=目標体重×エネルギー係数)の式で計算して、1日どのくらいのカロリーを摂取して良いのか、把握しておきましょう。
2. 食品の種類を出来るだけ多くする。
3. 脂質は控えめにする。
栄養素の偏りをなくして、バランス良く食事を摂りましょう。1日の摂取カロリーの40-60%を炭水化物、20%をタンパク質、残りを脂質で摂取することが理想的です。
4. 食物繊維を多く含む食品を摂取する。またその他嗜好品にも注意する。
野菜、海藻、きのこには食物繊維が豊富に含まれており、食後高血糖を抑える働きがあるため、積極的に摂取しましょう。また高血圧の方は塩分を控えめに(6g/日未満)、アルコールも少なめにしましょう(日本酒1合程度まで)。
5. 朝食・昼食・夕食を規則正しく食べる。
6. ゆっくり噛んで食べる。
7. 間食は控える。
1日2食などにしてしまうと食後の急激な血糖上昇に繋がります。また3食をゆっくり噛んで食べて、血糖上昇を抑えましょう。また間食による過食に気をつけましょう。
これらのポイントを日常生活で実践することで、糖尿病の進行を抑えることができます。
まとめ
糖尿病は適切に管理すれば、健康な生活を続けることが可能です。食事療法はその中でも特に重要な要素であり、バランスの良い食事や適度な運動が不可欠です。今回紹介した7つのポイントを意識し、日々の生活に取り入れていきましょう。