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糖尿病と足病変

糖尿病の合併症のひとつとして、足病変があります。重症になると足を切断しなければならないことがありますが、日常生活でご自分の足を気にかけて、ケアすることで足病変の予防につながります。今回は足の観察のポイントと靴の選び方についてご紹介します。


 
 
 
 
 
 
 

《フットケアはなぜ大切なの?》

糖尿病で血糖値が高い状態が続くと、神経障害や動脈硬化などが起こります。動脈硬化は血流障害を起こし、足にさまざまな異常がでやすくなります。

さらに糖尿病の合併症である糖尿病網膜症などにより視力が低下すると、傷などの足の変化に気づきにくく、放置してしまうと足の潰瘍や壊疽などの重大な病変に進行してしまうことがあります(糖尿病足病変)。

足を守るためには血糖値を良好にコントロールすることとともに、ご自身で日々のケアをすることが重要となります。普段の生活から傷を作らないように注意し、糖尿病足病変を予防しましょう。

《足の観察のポイント》

上記以外に、足の変形はないか、爪の肥厚や、巻き爪・陥入爪の有無、白癬症、冷感や熱感の有無、感覚障害(鈍麻、痺れ)の有無がみられる場合は主治医に相談しましょう。

《靴の選び方のポイント》


 
 
 
 
 
 
 

① 靴選びの時間帯:夕方以降に選ぶ
→夕方になると足がむくむため、午前中に靴を選ぶと小さすぎる靴を選んでしまうことがあります。

② 足の形に合った靴選び
足の甲が圧迫されない靴を選びましょう。圧迫感を調整できるひも靴が推奨されています。また、つま先に十分なスペース(指1本分)があり、つま先が靴に当たらないことを確認しましょう。
例)・親指が一番長い方→親指が長くなった靴を。
・人差し指が1番長い方→真ん中が長くなった靴を。
・外反母趾の方→つま先が広い靴を。
・踵の小さい方は→踵の狭い靴を。
☆足の形に合っていないと、歩くとき靴の中で靴と足が衝突し傷の原因になります。
そのため、足の形をよく観察し自分の足の形に合った靴を選びましょう!

③ 実際に歩いて確認する。
大きすぎて踵がカパカパするような靴はやめましょう。

《靴の履き方》

・同じ靴を続けて履かずに、数足の靴を履き回す。
・新しい靴は4~5時間履いたら足に変化がないか確認する。
・履く前に靴を振り、小石などの異物が入っていないか確認する。
・運動をするときには運動靴を履くなど目的に合った靴を履く。

ここまで足の観察のポイントや靴の選び方についてご紹介しました。ここからは散歩の効果や具体的な実施の目安を紹介します。


 
 
 
 
 
 
 

《散歩が良い理由》

①血糖値を下げ、コントロールを良くする
ウォーキングなどの有酸素運動は、HbA1cを優位に改善する
週150分未満の運動でも血糖改善効果が認められる

②インスリンが効きやすい体になる
散歩を行うことでインスリン抵抗性が改善する
運動の効果は運動後24~48時間継続するため定期的な散歩が重要

③体力(心肺機能)が向上する
中等度の有酸素運動により心肺機能(最大酸素摂取量)が向上する
体力が向上することで日常生活が楽になり、活動量が増える

④合併症があっても安全に行いやすい
適切な靴を使用すれば、末梢神経障害があっても足潰瘍のリスクは増えない
適切な靴の利用、定期的な足の観察が重要

⑤生活習慣として続けやすい
運動と構えなくても、散歩として日常生活に組み込める
買い物、通勤のついでの運動として継続しやすい

⑥食後の散歩が効果的
食後1~2時間後に歩くことで食後高血糖の改善が期待できる
散歩が難しく、なかなか運動ができない場合は、座りっぱなしは避け、30分に1回は立つ、歩くことも血糖改善に有効

《具体的な目安》

目標 週150分程度の散歩
目安歩数 1日8000歩前後 今よりも+2000歩/日を目標
強度 楽~ややきついと感じる程度 会話ができる速さの歩行

足を定期的に観察し、適切な靴で散歩を行いましょう!
江戸川病院リハビリテーション科

出典
総合リハビリテーション52巻第3号 誰もが気をつけるフットケア
糖尿病診療ガイドライン2024「運動療法」
「糖尿病治療の手引き」改訂第57版

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